石川県輪島市で通販サイト「輪食」を運営する安原信治さんのインタビューをYouTubeに公開しました。
輪島市などを襲った2007年の能登半島地震は、震度6強の揺れによって家屋倒壊など大きな被害が出ました。当時、大阪にいた安原信治さんは、この地震を機にふるさと故郷に戻り、恵まれた海の幸を全国に届けるグルメ通販サイト・輪食を立ち上げました。取り扱うのは鮮魚のほか、夏は海女採り活アワビや活サザエ、冬はズワイガニ・香箱ガニなど、季節の旬です。他にも魚の干物や塩辛、いしる(魚醤)、海藻など商品は多岐にわたります。これほど多彩な商品がそろうのは、古来より輪島の人々が里海と深くつながる暮らしを続けてきた証であり、「海そのものが財産」だと安原さんは実感します。そんな故郷の味を全国に届け、輪島の魅力を発信したいという想いが「輪食」に詰まっています。
海の食を扱う安原さんですが、ここ数年、輪島の海の変化が気がかりだと言います。漁獲高や海藻の収穫量が減少傾向にあり、以前とは異なる季節に違った魚種が獲れたり…。
── 輪島の海で、何かが起きている ──
地球温暖化による海水温の上昇については、素潜り漁を行う海女さん達が「海が暖かい」と肌で感じ始めているそうです。また、大気中に増大する二酸化炭素が海に溶け込むことで起きている海の酸性化が、海洋生物にどんな影響を与えるかという研究も始まっています。広大な海の環境は、一人の力ではどうしようもありませんが、安原さんは「海が変わってきている」と発信することが大切だと考えています。
まずは私達が「海の変化」を知ること、「出来ることは何か」を考えることが大切です。