真夏の太陽が照りつけた珠洲市・方岩海岸の清掃が行われました。
珠洲での里山里海教育や環境保全などに取り組んでいる「NPO法人 能登半島おらっちゃの里山里海」の呼びかけで、珠洲市・方岩海岸での清掃活動を行いました。“おらっちゃ”によると、これまで鉢ヶ崎など砂浜のビーチ清掃はやってきましたが、磯の清掃活動はしてこなかったそうです。珠洲の外浦に広がる磯は、今では奥能登の里海暮らしの象徴とも言える「揚げ浜式製塩」が盛んです。当たり前のことですが、自然の海水を使う珠洲の塩田で作られた塩は、人の口に入ります。不純物や汚染物質が混入する海水では作れません。それでも塩が作れるのは、珠洲の海がピュアである証しです。
そんな美しい海を守ること、守る人達を増やすこと──それが目的です。
この海は、約20年前に大きな被害を受けました。ロシアのタンカー「ナホトカ号」が1997年1月に島根県沖で座礁。大量流出した重油が漂流し、珠洲の海に漂着し、美しい珠洲の海を真っ黒に染めたのです。あれから20年、珠洲の海にナホトカ重油の影響はまったく残っていません。海を大切に思う人々の努力、そして自然の復元力によって、珠洲の海は何事もなかったかのように、本来のきれいな姿を取り戻しました。この海は、地元の人達にとっては正に生活の糧です。この日の清掃に参加した中で最高齢 94歳の橋さんは、「モズクとかワカメとか、この海で採って生活してきた」と、痛む足を引きずって清掃活動に参加した気持ちを話してくれました。
■珠洲の清掃は、9/3(土)の石川テレビ「リフレッシュぷらす」(16:30〜17:25)で放送!!