午後の“里海科”は、能登町宇出津の海に隣接する海とさかなの科学館(石川県海洋漁業科学館)から。
海沿いにある石川県水産総合センターに隣接するうみとさかなの科学館で、能登町を代表する漁業について学びます。入り口の脇には定置網の模型が設置されていて、魚が追い込まれる光景が想像できます。エントランスホールでは、日本海や東シナ海の海底地形や日本を取り巻く海流について辻俊宏企画普及部長が解説。続いて奥能登が発祥とされ、全国有数の沿岸漁業域である内浦の定置網漁の仕組みや獲れる魚種を聞きました。
能登町を代表するもう一つの漁業がイカ釣り漁です。特に小木漁港の規模は大きく、函館や八戸と並んで全国屈指のスルメイカ漁獲量を誇ります。スルメイカ漁のプロ・水産総合センター研究主幹の四方崇文さんが、イカ漁の仕組みやスルメイカの生態、どの季節にどの海で産まれ、どこを回遊するのかを教えてくれました。
うみとさかなの科学館では出世魚ブリの幼魚コゾクラ(関東:ワカシ、関西:ツバス)が飼われていました。水槽をよく見ると、やや大きいハマチにオレンジ色の紐が。電子標識・タグで、これを付けたブリを放流して日本海での回遊ルートを調査しているそうです。定置網の代表的魚種であるブリの調査は能登の漁業を支える研究なのです。
そして新たなゲストティーチャーとして、能登町鵜川で定置網を行う「日の出大敷」の若きリーダー中田洋助さんが登場し、定置網漁の生活サイクルを教えてくれました。毎日午前1時に起床(!)して2時には出漁、5時半頃に寄港したら獲れた魚を選別して市場に運びます。7時半から朝食を食べたら網の補修など漁具の手入れを行い、昼前に仕事が終了。午前中には帰れるので若い漁師も増えているそうです。
初日の「うみとさかなの科学館」の模様は、翌日7月31日(水)の北陸中日新聞朝刊の能登面に大きく掲載されました!! 北陸中日新聞のホームページにも掲載されています。
海を学ぶイベント【奥能登の海と恵みを学ぼう!】は、8月24日(土)11:00〜11:30「いしかわの海」スペシャル版として石川テレビで放送。
イベント名 | 【奥能登の海と恵みを学ぼう!〜海と日本プロジェクト】 |
参加人数 | 小学校5・6年生21人 |
日程 | 2019年7月30日(火)〜2019年8月1日(木) |
場所 | 能登町宇出津 海とさかなの科学館(石川県海洋漁業科学館) |
主催 | 海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会 |
協力 | 石川県水産総合センター 能登里海教育研究所 |