能登町・小木小学校4年生の“里海科”は、ふるさとを支えるイカ釣り漁業を学びました。
海のいろいろを学ぶカリキュラム“里海科”を実践している能登町・小木小学校の4年生児童12人が9月27日(金)、JFいしかわ小木支所を訪問、ふるさと小木を支えるイカ釣り漁について学びました。課外授業の講師をつとめたのは同支所販売部長の坂東博一さん。小木の漁師達が開発した冷凍技術による「船凍イカ」について説明しました。
座学に続いては小木漁港の様々な施設の見学です。大きなタンクには漁船の燃料となる重油が入っていて、100万リットル1基、50万リットル2基があることを学びました。続いては船凍イカを保存する冷蔵庫の中へ。室温はマイナス29度。児童達は「寒〜い」「やばいー!!」と興奮していました。
一方、スルメイカの漁獲高は隣国の乱獲や地球温暖化による海水温上昇などの影響で近年減り続けており、最盛期の3分の1程度に落ち込んでいると言います。冷蔵庫の中もかなりの空きスペースがあり、ちょっと寂しい光景でした…。
小木の漁船は出漁すると1〜2ヶ月間は日本海で漁を行い、釣れたスルメイカを船上凍結し、帰港するとベルトコンベアーを使って船凍イカを水揚げします。こども達は、出荷するために一尾凍結したスルメイカを2匹ずつ袋詰めする機械も見学しました。
様々な施設を見学した児童達は、再び小木支所の研修室に戻って学びを復習、坂東さんに「どうしてスルメイカが取れなくなったんですか?」などの疑問を聞いていきます。
中国や韓国・北朝鮮はスルメイカを網で取ってしまいます。文字通り一網打尽です。スルメイカは1年魚なので、この漁法で乱獲してしまうと、イカの絶対量が減少して翌年の産卵が少なくなる訳です。さらに問題なのが地球温暖化による海水温の上昇で、イカの生態系に深刻な影響を与えていると言われています。もちろんイカだけではありません。
こども達はこうした海の学びを通して、ふるさと小木とスルメイカの密接な関係を知識として蓄え、海の大切さを心に刻んでゆくのです。
イベント名 | 小木小学校“里海科”の課外授業 |
参加人数 | 4年生12人 |
日程 | 2019年9月27日(金) |
場所 | JFいしかわ小木支所 |
主催 | 能登町立小木小学校 |
協力 | 能登里海教育研究所 |