未来を担うこども達が、ふるさとの海を調べて課題を見つけ、解決策を見つける海洋教育に取り組んでいる能登町。小木小学校の“里海科”の話題は何度も掲載してきましたが、実は松波中学校でも先進的な海洋教育が進められているのです。生徒達は海の学びを深める中で、奥能登の海には2つの問題があるとの考えに到達しました。
“藻場の減少”と”海洋ごみ”です。
「海のゆりかご」とも言われる藻場が減少している実態と、増え続ける海洋ごみ問題を町の人達に伝える手段として、松波中学の生徒達は「能登の海藻をつかった特産品づくり」に挑戦してきました。
極力ふるさとの海の素材にこだわり、乾燥ホンダワラ(神馬草・ギバサ)、スルメ、ワカメ、ゴマ、干しシイタケ、乾燥梅干し、能登海洋深層水の塩などを使用。具材を粉砕する下準備は能登町小木港に面したイカ加工専門の和平商店が協力、同店で2月12日にオリジナルの「海藻ふりかけ」の袋詰め作業を行いました。奥能登の食文化にとって大切なホンダワラの味が生きるように工夫した海藻ふりかけは、生徒達が「のとかけ」と命名。今後はラベルを貼る作業を行い、能登町の店舗での販売を通して、海の大切さ、藻場の大切さをアピールする予定です。
卒業を控えた松波中学の生徒達は、実は2年生の時もしっかり地元の海を学んでいました。2019年2月下旬に金沢海みらい図書館で開かれた「第1回いしかわ海洋教育フォーラム」では藤田教諭がパネリストとして参加し、松波中学で実践している海洋教育について報告していたのです。そのテーマが藻場と海洋ごみでした。じっくり時間をかけた海の学びは、こども達の成長に重要な役割を果たしてきました。
「自分達で課題を見つけて、解決作を考えることは、考える力、生きる力を育む」と藤田教諭は海洋教育の意義を語ってくれました。
松波中学では海を学んだ成果として「海藻ふりかけ」を作ることで、持続的に海洋資源を活用する重要性を地域に伝えたいと考えています。
「松波中学の海藻ふりかけ作り」は石川テレビ【いしかわの海】3月28日(土)11:45〜放送
イベント名 | 松波中学校・海藻ふりかけ作り |
参加人数 | 7人 |
日程 | 2020年2月12日(水) |
場所 | 能登町小木・和平商店 |
主催 | 能登町立松波中学校 |
協力 | 能登里海教育研究所 |