レポート
2021.08.07

イベント「さいはての珠洲 海の恵みと漂着物」−Ⅲ

海岸の漂着物「海洋プラスチックごみ」を学びます

  1. 三崎町小泊・金沢大学能登学舎
  2. 海洋プラスチックごみを考える
  3. 講師は特任助教の木下靖子さん

最終プログラムは珠洲市三崎町の旧小泊小学校を活用した金沢大学能登学舎。ここは国連の世界農業遺産に認定された能登の里山里海を保全しつつ、人間と暮らしの新しいカタチを模索する能登里山里海SDGsマイスタープログラムの研究拠点です。
学びのテーマは能登の海岸に漂着する海洋プラスチックごみ。講師は、金沢大学能登学舎の木下靖子特任助教です。

自然物とプラスチックの人工物

  1. 海綿動物は英語で「スポンジ」
  2. 袋に入れられた自然物と人工物
  3. 昔は自然の海綿やヘチマを使用

木下さんは、こども達に「プラスチックとはどんな素材か」を考えてもらいます。渡したのは、海綿とヘチマの自然物、そして人工物のスポンジ製品2種類。海綿動物は英語で「sponge=スポンジ」。私達が台所で使うスポンジ、元々は自然物である海綿やヘチマを使っていたのですが、それが「プラスチック」という加工しやすい人工素材に変わっていったのです。
安く丈夫で加工しやすいプラスチックは、人類にとって欠かせない素材です。しかしその「壊れにくい」プラスチック製品が海に流出するとどうなるか。数百年も分解されない海洋プラごみの実態を、こども達は実感することができました。

大麦のストローを作るワークショップ

  1. 蒲田ちかさんのリモート授業
  2. 100%天然素材の大麦ストロー
  3. 麦わらでストローを作ってみた

続いては、環境に優しい製品を製造販売する金沢の会社・ロータスコンセプトの蒲田ちか代表がリモートでワークショップ。小松産の大麦の茎からストローを作ります。麦わらは英語で「straw=ストロー」。スポンジ同様、プラスチック製品が世に出る前は、大麦の茎がストローとして使われていたのです。
こども達は麦わらの節の間をハサミで切って皮を剥くというシンプルなWSを行いました。ツルンとした大麦ストローは、まるでプラスチックの様です。熱湯消毒した製品版の大麦ストローで水やお茶を飲んでも違和感がないと驚きました。蒲田さんは、大麦ストローなら例え海に流出してもダメージがないことを子ども達に伝えたのです。

海の恵みとプラスチック問題を学んだ子ども達

  1. 海洋教育に真剣に臨みました
  2. プラごみを出さない生活を誓う
  3. 豊かな能登の海の大切さを実感

子ども達29人は、ふるさとの九十九湾で能登の財産である海藻のことを学び、珠洲の昼食では美味しい海藻を食べ、揚浜式の塩づくりを体験しました。
様々な恵みを与えてくれる、大切な海──。
その一方で、海洋プラごみ問題の深刻さを知り、改めて海を守る心が育まれたようです。

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イベント詳細

イベント名いはての珠洲 海の恵みと漂着物
参加人数能登町 柳田小学校19人、小木小学校10人
日程2021年8月4日(水)
場所珠洲市三崎町小泊 金沢大学能登学舎
主催海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会 石川テレビ
協力金沢大学能登学舎(能登里山里海SDGsマイスタープログラム事務局)
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