前日に引き続く2回目のイベント「北前船の歴史と産業、漁業を学ぼう」には、金沢市の木曳野小学校の児童17人が参加。こちらも石川県銭屋五兵衛記念館でふるさとが生んだ北前船の豪商・銭屋五兵衛の足跡をたどり、銭五が築いた偉業や今の暮らしにつながる産業に触れました。
そして金沢港での模擬競り体験へ。講師は前日同様に、JFいしかわのおさかなマイスター高岩信広さん。鮮魚の競りで金額を提示する指の出し方を教わって、いよいよ競りにチャレンジ!
この日、かなざわ総合市場に並べられたのは、ズワイガニの底引き網に混ざって獲れた新鮮な魚介など。フクラギ、香箱ガニ、バイガイ、ガスエビ、アカガレイ、マダコ等々。まずは競り人となる子ども達が、競り落としたい魚介を品定め。その組み合わせには、高岩さんの細かい配慮が行き届いていております。最も高値が付きそうなのは「フクラギ、バイ貝、アカガレイ」のセットかな?
高岩さんに教わった指使いで金額を提示しながら、次々に目当ての鮮魚を競り落とす子ども達は、本当に楽しそう! この中から漁業を目指す児童が出てくれれば幸いですね〜。
さて模擬競りの横には、この日の朝に水揚げされた大きな魚が! 体長1メートルクラスの大きなサワラです。サワラは地球温暖化に伴う日本海の海面水温上昇に伴って、2019年から石川沖でも激増している魚種で、この日の昼食弁当にも塩焼きが入っていました。たくさん獲れ始めたサワラは、定置網の魚種別生産額でブリに次いで2位に位置しています。
この20年余りで獲れるようになったので、まだ石川では食べる習慣が少ない魚ですが、「漁師の新しい収入源なので、食卓の定番料理になって欲しい」と高岩さんは願います。新たな海の幸ですね。
昼食は前日同様、七尾市・のと里山里海ミュージアム。金沢港で見たサワラの塩焼きが入ったひのともりの特製弁当を食べました。こども達は昼食後、能登方面の歴史や民俗、自然、山海の幸、そして北前船にまつわる展示を見学しました。外海から奥まった地形で波風が除けられる七尾は、北前船の寄港地として独特の産業が発展した町なのです。その歴史や背景について、和田学館長が説明してくれました。
イベント名 | 北前船の歴史と産業、海と漁業を学ぼう |
参加人数 | 金沢市・木曳野小学校17人 |
日程 | 2021年11月21日(日) |
場所 | 金沢市、七尾市 |
主催 | 海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会 |