レポート
2021.11.29

北前船の歴史と産業、漁業を学ぼう 【木曳野小・其の一】

2日目は、金沢市の木曳野小学校児童が参加

  1. 銭屋五兵衛記念館からスタート
  2. おさかなマイスター・JF高岩さん
  3. 競りで金額を示す指の出し方は?

前日に引き続く2回目のイベント「北前船の歴史と産業、漁業を学ぼう」には、金沢市の木曳野小学校の児童17人が参加。こちらも石川県銭屋五兵衛記念館でふるさとが生んだ北前船の豪商・銭屋五兵衛の足跡をたどり、銭五が築いた偉業や今の暮らしにつながる産業に触れました。
そして金沢港での模擬競り体験へ。講師は前日同様に、JFいしかわのおさかなマイスター高岩信広さん。鮮魚の競りで金額を提示する指の出し方を教わって、いよいよ競りにチャレンジ!

カニの底引き網に掛かった鮮魚が競りの対象です

  1. まずは様々な新鮮魚貝を品定め
  2. フクラギ、バイ貝、アカガレイ
  3. 香箱、ガスエビ、アカガレイ

この日、かなざわ総合市場に並べられたのは、ズワイガニの底引き網に混ざって獲れた新鮮な魚介など。フクラギ、香箱ガニ、バイガイ、ガスエビ、アカガレイ、マダコ等々。まずは競り人となる子ども達が、競り落としたい魚介を品定め。その組み合わせには、高岩さんの細かい配慮が行き届いていております。最も高値が付きそうなのは「フクラギ、バイ貝、アカガレイ」のセットかな?

競り落とした鮮魚は土産に、そしてあの魚も居ました!

  1. 手のひらを出す二本指は2000円
  2. 市場の片隅には1mものサワラが
  3. サワラはお弁当のおかずに登場!

高岩さんに教わった指使いで金額を提示しながら、次々に目当ての鮮魚を競り落とす子ども達は、本当に楽しそう! この中から漁業を目指す児童が出てくれれば幸いですね〜。
さて模擬競りの横には、この日の朝に水揚げされた大きな魚が! 体長1メートルクラスの大きなサワラです。サワラは地球温暖化に伴う日本海の海面水温上昇に伴って、2019年から石川沖でも激増している魚種で、この日の昼食弁当にも塩焼きが入っていました。たくさん獲れ始めたサワラは、定置網の魚種別生産額でブリに次いで2位に位置しています。
この20年余りで獲れるようになったので、まだ石川では食べる習慣が少ない魚ですが、「漁師の新しい収入源なので、食卓の定番料理になって欲しい」と高岩さんは願います。新たな海の幸ですね。

七尾市・のと里山里海ミュージアムでも北前船を学びました

  1. 七尾・のと里山里海ミュージアム
  2. 七尾と北前船の関係を学びます
  3. 七尾の北前船解説は和田学館長

昼食は前日同様、七尾市・のと里山里海ミュージアム。金沢港で見たサワラの塩焼きが入ったひのともりの特製弁当を食べました。こども達は昼食後、能登方面の歴史や民俗、自然、山海の幸、そして北前船にまつわる展示を見学しました。外海から奥まった地形で波風が除けられる七尾は、北前船の寄港地として独特の産業が発展した町なのです。その歴史や背景について、和田学館長が説明してくれました。

七尾で作られた代表的貿易品は「むしろ」

  1. 七尾から北海道に運んだ むしろ
  2. 北海道名産・ニシンを包みました
  3. 一本杉通りには 北前船の痕跡が

のと里山里海ミュージアムには、北前船貿易で七尾で作られ北海道に“輸出”された代表的な生産品が展示されています。それが稲藁を編み込んで作る「むしろ」。幕末から明治にかけて活躍した北前船の時代、北海道には稲作がなかったのです。その副産物の「むしろ」が重要な輸出品であったことは驚きです。

七尾には、北前船貿易が育んだ商店が残る一本杉通り商店街が、今なお残ります。

■Facebook  ■Twitter

 

イベント詳細

イベント名北前船の歴史と産業、海と漁業を学ぼう
参加人数金沢市・木曳野小学校17人
日程2021年11月21日(日)
場所金沢市、七尾市
主催海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会
\ 記事をシェアしよう /
X LINE ニュースを共有

関連リンク

スポGOMI甲子園石川県大会優勝・小松大谷高校チームが小松市長表敬
レポート
2024.11.13

スポGOMI甲子園石川県大会優勝・小松大谷高校チームが小松市長表敬

能登半島地震・海の幸はどうなる?
レポート
2024.10.27

能登半島地震・海の幸はどうなる?

ページ内トップへ