レポート
2022.06.11

海を救う? 未来の科学者?

中学生がマイクロプラスチックの研究

  1. 金沢大学の研究施設での実験を
  2. 講師は里海研の浦田主幹研究員
  3. 未来の科学者! 藤久莉緒さん

地球と生物に深刻なダメージを与える海洋プラスチックごみ。金沢大学は、そんな海の未来を変えるかも知れない若き研究者をサポートする「ジュニアドクター育成塾」を開催しています。若き才能が専門員の指導を受けながら、関心のあるテーマを掘り下げて研究します。中学2年生の藤久莉緒さんは、能登里海教育研究所の浦田慎主幹研究員と能丸恵理子研究員のサポートでマイクロプラスチックと海洋生物の研究です。

アサリはマイクロプラスチックを体内に取り込むのか?

  1. 生きたアサリを使用します
  2. 極小のマイクロプラスチック
  3. アサリの水槽にマイプラを注入

この日は、アサリが極小のマイクロプラスチックを体内に取り込むのか──の実験。直径75〜90マイクロメートルのポリエチレン製ビーズ玉をアサリの水槽に注入し、アサリの行動を観察しました。
使用したマイクロプラスチックは、海洋環境問題の分析技術に詳しい専門家で金沢大学環日本海域環境研究センターの本田匡人助教が準備し、金大生の脇坂怜奈さんも実験をサポート。

アサリは体内にプラスチックを取り込むのか?

  1. みんな実験結果に興味津々です
  2. アサリが排出した物質を観察
  3. 顕微鏡で物質を観察してみると

マイクロプラスチックを注入し、待つこと数十分、アサリがある物質を排出しました!
果たしてその正体は?

アサリはプラ製ビーズ玉を排出した!

  1. 数十分で排出されたマイプラ玉
  2. 実験結果を詳細にメモします
  3. 次回の研究テーマを考えます!

顕微鏡で物質を観察したところ、緑色の極小ビーズ玉であることが判明しました。通常は海水を取り込みプランクトンや有機物などをエサに成長するアサリですが、今回は入水管から海水を取り入れた後、エサではないマイクロプラスチックを体内に取り込む前に排出した可能性が高いことが解りました。
藤久さんは今日の実験結果を踏まえ、発展的に次の研究テーマを考えるそうです。果たしてアサリはプラスチックを異物と選別して排出したのか──その確証を高める実験に臨むのです。
若い頭脳が、深刻な海の課題を解決するアイディアを生み出してくれるかも知れませんね。

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イベント詳細

イベント名金沢大学ジュニアドクター育成塾
日程2022年6月11日(土)
場所金沢大学環日本海域環境研究センター植物園
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