10月1日(土)、能登町の九十九湾に面したのと海洋ふれあいセンターで、「豊かな海」学び会が開催されました。海の自然体験館での開会式に続いて、能登里海教育研究所の浦田慎主幹研究員が「錯覚だらけの海洋ゴミ問題」と題した講演を行いました。海洋プラスチックごみは地球規模の重要課題ですが、頑丈で安く軽いプラ製品自体は、天然素材の大量消費を抑制している──など、プラ素材の有用性を解りやすく説明しました。プラスチックは正しく使って正しく処分すれば問題は起きないのですね。
続いて参加者達は、九十九湾の海沿いに降りて自然観察路で漂着ごみを拾いました。美しい九十九湾にも、ポイ捨てなど適切に処分されなかったペットボトルや発泡スチロール、食品トレーが漂着します。
湾内の越坂(おっさか)堤防近辺は、海洋ごみのホットスポット。堤防の岩場や消波ブロックの隙間、海面に大量のプラごみがありました。ごみ袋もあっという間に一杯になります。
航空石川潜水部は単なるレジャーとしてスキューバダイビングを行っているのではありません。海難事故での人命救助を主目的に、海洋環境の保全にも取り組んでいて、能登の森里海研究会と協力した七尾湾の海草アマモの再生活動や、海ごみ回収など「海全体を守る意識」を強く持っているのです。
「豊かな海」学ぶ会では、のと海洋ふれあいセンターの芝生広場で各団体のテントも設置され、能登海上保安署も海洋ごみや海の安全を訴えました。
イベント名 | 「豊かな海」学び会 |
日程 | 2022年10月1日(土) |
場所 | のと海洋ふれあいセンター、九十九湾、自然観察路 |
主催 | のと海洋ふれあいセンター |
協力 | 能登里海教育研究所、能登海上保安署、日本航空高等学校石川ほか |