加賀橋立を後にしたこども達は、手取川河口の美川漁港にやってきました。ここは北前船で伝わった保存食の技術「ぬか漬け」の名産地です。観光ガイド・美川おかえり会の北要夫会長の案内で、港に隣接する「あら与」の水産加工場へ。ぬか漬け工場には独特の匂いが充満、こども達は次々にタオルで口元を覆いはじめ…(苦笑)。
ふぐの子ぬか漬けは猛毒が抜けるメカニズムが解明されておらず、「究極の珍味」「禁断のグルメ」などと呼ばれる石川特有の水産加工品です。その製造加工に欠かせないのが、大量の水。美川地区の海の近くには、霊峰白山を源流とし日本海に流れ込む手取川の「伏流水」がこんこんと湧き出します。その大地を形成する白山や手取川と流域一帯は2023年5月、白山手取川ジオパークとしてユネスコ世界ジオパークに認定されました。
白山美川の伏流水は水産加工場だけではなく、町の至る所に湧き出します。安産川(やすまるがわ)沿いにある「お台場の水」は、地域住民が生活に使うミネラル豊富で美味しい伏流水。こども達も一口飲んで「おいしい〜」と笑顔に!
白山市美川でぬか漬けと伏流水を学んだ後は、金沢市大野町に移動。日本海に面した港町には味噌醤油倉が立ち並び昔ながらの街並みが残ります。その一角、金沢港に隣接するのがヤマト醤油味噌の糀パーク。ここでは味噌や醤油の主原料となる大豆も北前船で運ばれてきた穀物であることを学びました。この地に味噌醤油倉が多いのは、北前船の寄港地だった証であり、その食文化が産業として根づいたからです。
ヤマト糀パークでは様々な体験や見学が出来ます。こども達がチャレンジしたのは、油揚げや麩、コーンなど色んな具材を使った「みそぼーる」作り。一人3個作り、これをイベント2日目の朝食・昼食・夕食に食べることになるのでした。“食べ物の工作”みたいで、みんな楽しそうでしたよ〜。
イベント名 | 北前船と石川の海を学ぼう!〜海と日本プロジェクト |
参加人数 | 小学5・6年生22人 |
日程 | 2023年8月1日(火)〜8月3日(木) |
場所 | 白山市美川地区、金沢市大野町 |
主催 | 海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会 石川テレビ放送 |
協力 | 美川おかえりの会、あら与、ヤマト醤油味噌 |