レポート
2023.08.08

北前船と石川の海を学ぼう! #5

最終日は能登半島を横切って七尾市へ

  1. 七尾・のと里山里海ミュージアム
  2. 七尾から北前船で運んだのは?
  3. 解説はミュージアム・和田学さん

いよいよ最終日。こども達は増穗浦を離れて能登半島を横切り七尾市へ。まずのと里山里海ミュージアムで七尾と北前船の歴史や産業を学びます。ここは七尾だけではなく国連の世界農業遺産に認定されている「能登の里山里海」の自然や歴史民俗を網羅した博物館。教えてくれるのは副館長の和田学さんです。

波静かな七尾湾には独特の産業が発達した

  1. 七尾の最大輸出品は筵(ムシロ)
  2. 七尾に独特の産業が今も根づく
  3. 古地図に見られる七尾の街並み

波静かな七尾には、加賀橋立や白山美川、金沢の金石・大野とはまた異なる文化と産業が根付きました。七尾湾は安心して北前船が停泊できたことも背景にあるのでしょう。そして加賀・前田藩の後押しも重要なファクターとなり、七尾には北前船由来の産業が根づいたのです。七尾から北海道に最も多く運ばれたのは、稲わらなどを編んだ筵(ムシロ)でした。昔の北海道では稲作が出来なかったので、身欠きニシンなどを包むために重宝されたのですね。
のと里山里海ミュージアムには年表と共に江戸時代の古地図があり、読みにくいですが「一本杉通り」の表記も。さぁ最後のフィールドワークです。

北前船ゆかりの商売が続く一本杉通り

  1. 北前船ゆかりの高澤ろうそく店
  2. 和ろうそくは国内随一の生産量
  3. 和ろうそくを語る高澤行江さん

今では沿岸部の埋め立てで一本杉通りは海からやや離れていますが、昔は七尾湾に面していたそうです。穏やかな港から北前船で運んだ荷物を加工した製品を再び輸出しました。味噌醤油や海産物だけではありません。石川にただ一軒残る和ろうそくの店が高澤ろうそく店です。四国や九州でろうそくの原料となるハゼの実を仕入れ、七尾で美しい和ろうそくに加工したのです。同店の和ろうそく製造量は日本一だそうです。

昆布海産物處しら井も、石川唯一の昆布加工店

  1. しら井は県内唯一の昆布加工店
  2. 雄弁な“語り部”の白井洋子さん
  3. 昆布のいろんな話を聞きました

一本杉通りには、北前船が育んだ歴史や産業を伝える“語り部”がいます。中でも海藻の深い知識と語り口で有名なのが、昆布海産物處しら井の白井洋子さん。和ろうそくの高澤行江さんも語り部です。北前船による海運で、北海道から仕入れた昆布は日本海側から瀬戸内海、大阪まで運ばれました。これらの地域の味が「昆布だし」なのも、北前船で広まった食文化なのです。昆布を取り扱う店やスーパーは沢山ありますが、実は自分の店で昆布商品を製造しているのは、石川で昆布海産物處しら井だけです。

海のクイズ王〜北前船バージョンで早押し対決!

  1. 3日間の学びをクイズで復習!
  2. 本格的な早押しボタンに興奮
  3. 北前船と石川の海を学びました

一本杉通りでのフィールドワークを終えた22人のこども達は、再びのと里山里海ミュージアムに戻ってきました。そして2班に分かれ、3日間の学びを本格的な早押しボタンを使って回答する「海のクイズ王」北前船バージョンに挑戦です。猛暑の中で行ったイベント「北前船と石川の海を学ぼう」。その疲れからなのか、なかなか回答が出てこない問題もありましたが、エンタメ要素満点のクイズをこども達は楽しんでくれました。

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イベント詳細

イベント名北前船と石川の海を学ぼう!〜海と日本プロジェクト
参加人数小学5・6年生22人
日程2023年8月1日(火)〜8月3日(木)
場所七尾市
主催海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会 石川テレビ放送
協力のと里山里海ミュージアム、高澤ろうそく店、昆布海産物處しら井
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