1月31日(金)に日本財団が行った「海の地図PROJECT」緊急調査報告記者発表。それは2024年元日に発生した能登半島地震による能登半島沖沿岸の海底地形変化でした。特にクローズアップされたのは輪島市門前町の黒島海岸。地震による著しい海底地盤隆起で北側の猿山岬沖の地盤隆起は5.2mと能登半島最大であったことが判明。また震災の影響は垂直方向の隆起だけでは無く、水平方向の地盤移動も明らかになったのです。
輪島市門前町黒島町は、幕末から明治にかけて北前船貿易で栄えた寄港地で、大船主の角海家屋敷は重要文化財に指定されていました。美しい白砂浜が拡がっていましたが、震災前は海岸まで数十m。それが震災による海底地盤隆起で、海岸線は数百mに遠のくことに。荒波から海岸を守る消波ブロック位置を見ると、その変貌が明らかです。
数千年に一度と言われる海底地盤隆起によって、黒島漁港は「陸地」に変わってしまいました。これでは地元漁師も出漁できません。隆起した黒崎海岸に目立つのが、下部が白い岩礁ですね。実はこの白い部分は、海中から露出して白化した「サンゴ藻類」。
恐ろしいほどの地球の活動エネルギーに、能登人は翻弄されています。
今回の「海の地図PROJECT」の緊急調査により、沿岸浅海域の地形変化が可視化されました。その意義は極めて大きいものの、そもそも海底地盤隆起によって出漁できなくなった漁師達の生業を、どうやって支援していくのが良いのでしょう?
四方を海に囲まれ、恵まれた海の幸を享受してきたニッポン。その恵みを持続するには、どうすれば良いのでしょうか?
能登半島地震による海への影響を機に、考えてみませんか?
イベント名 | 「海の地図PROJECT」能登半島緊急調査報告 |
日程 | 2025年1月31日(金) |
場所 | 東京都港区 日本財団 |