最後となった「海と魚の授業」の講師は、石川県水産総合センターの普及指導課長・奥野充一さん。授業のテーマは海水温上昇で急激に増えたサワラや、石川の代表的漁法・定置網漁。海洋環境の変化によって昔は石川沖にいなかったサワラが2000年頃から急激に増えた実態と背景を解説してくれました。
本来は九州など暖かい海に生息していたサワラですが、海水温上昇によって熱くなりすぎた南の海から北上、今や福井や石川の漁獲高が全国トップクラスになってしまいました。石川には元々獲れていなかったサワラを食べる習慣がありません。でもブリに次いで漁師達の収入源になっているのが知られざる実態。せっかく沢山獲れている魚なのだから、二酸化炭素を排出するトラック輸送で遠くに持って行くのなら、ある程度は地元でサワラを消費することが大切です。奥野さんはサワラの美味しい料理まで紹介して、地産地消の大切さも説きました。
3日間にわたる海の学び。そのメインテーマは地球温暖化による海水温上昇で暖かくなった北陸の海で獲れる魚種が変わってきている「魚種交代」でした。代表的なのがサワラですが、ハワイで重宝されるシイラも激増しています。「魚食」を通して、地球温暖化が自分達の生活に直結しているという認識が、子ども達に芽生えたようでした。
イベント名 | 海のヒミツ探検隊! |
参加人数 | 小学5・6年生 22人 |
日程 | 2025年7月30日(水)〜8月1日(金) |
場所 | 金沢勤労者プラザ |
主催 | 一般社団法人・石川海洋環境研究所(事務局:石川テレビ) |
協力 | 石川県水産総合センター |