震災後から「#今行ける能登」を発信している能登デスク・中山さんが案内する能登町の旅。最後に訪れたのは、能登町の中心部・宇出津の商店街にある創業明治41年のふくべ鍛冶。石川唯一の鍛冶屋さんで、包丁や漁具などを一つ一つ職人さんが手作りで製造する「由緒正しき鍛冶屋」です。
能登百戦錬磨?の中山さんですが、実はふくべ鍛冶を訪れるのは初めてだそう。ずらりと刃物類が並ぶ店内に足を踏み入れると、芸術品とも言える包丁などに見とれていました。
ふくべ鍛冶の歴史や商品について説明してくれたのは、干場由佳さん。4代目・干場健太朗さんの奥様です。
ふくべ鍛冶が始めた画期的なサービスが「ポチスパ」。ネット注文が可能で、例えば結婚の際にお母さんが持たして切れた思い入れのある包丁が錆びたりした場合に、ポチスパを使って研ぎ直しを依頼すると、ピッカピカになって自宅に戻ってくる──という画期的な鍛冶屋のサービスです。
ネットでポチッとオーダーするとスパッと切れる状態で戻ってくるのが、ポチスパです。店舗奥の作業場では全国各地から届いた包丁を丁寧に研ぎ直す職人たちが働いています。包丁メーカーは問いません。届いた包丁を丁寧に復元する技術そのものが、ふくべ鍛冶のサービスなのです。
ふくべ鍛冶の店内には、包丁以外に変わった商品が並びます。それが漁師や海女さんが使う漁具。漁船から箱メガネで海中を覗きながらサザエを採る道具、海女さんが潜ってアワビを剥がして取る道具のほか、ナマコを痛めずに採る道具なども陳列されています。特に海女さんが使う道具は「ちょんかぎ」と呼ばれ、素潜りの際のおもりにもなるため、海女さんの体格に応じて1本1本作るオーダーメイド製品。
奥能登の海を生業とする能登人を支える道具を丁寧に作る。それがふくべ鍛冶の職人達です。
ちなみに中の人は、ふくべ鍛冶の包丁を4本所有しています! 出刃、イカ割き、三徳包丁に刺身包丁。干場由佳さんからは「コンプリートですね!」とのお褒め言葉を頂きました(笑)。
ふくべ鍛冶さんの職人技を取材した動画はYouTubeに公開しています。
イベント名 | 能登デスクさんがオススメする「#今行ける能登〜能登町編」 |
日程 | 2025年9月22日(月)撮影 |
場所 | 能登町宇出津 ふくべ鍛冶 |