地元の海の風景に気の利いたキャッチコピーを加えてアピールするのが「うみぽす」。石川県では金沢科学技術大学校・Kistで、実に10年間にわたって東京から講師を招いてポスター作りを主としたワークショップを開催してきました。今回は前年に続いてディレクターの後藤学さんが来校し、ポスター作りのコツを学生達に伝えました。
参加したのはKistの学生21人で、WEBデザイナーやクリエイターの卵です。ワークショップに提供したのは、石川テレビが撮影した写真10点。千里浜や寿司、コロナ禍で世界的に有名になったイカキングの写真もありますが、例年と異なって非常に難しいテーマ写真を加えました。それがダークツーリズム。能登半島地震で隆起した海岸の画像を、どうやって奥能登に人を呼ぶコピー付けて表現できるのか・・・。難題です。
しかし今だからこそ、こうした課題に真剣に向き合って欲しいと考えたからでした。
番組レポーター松本愛さんも「うみぽす」にチャレンジしてもらいました。与えた課題は珠洲市堂ガ崎の震災前後の実景。奥能登を代表する絶景と、能登半島地震で一変したリアルな光景を上下に並べた画像です。この光景を見に来てもらうためにどんなキャッチコピーを載せるのが良いか──超難題です。
学生達にも松本さんにも事前に画像を送っておいたのですが、さすがに難しいテーマだったようで、或る程度イメージしてきた松本さんも、悩みまくっていました。
後藤さんのアドバイス:この風景を知らない人もいるので、地名の部分に「能登半島地震で隆起した海岸などのコピーを入れたら?」
なるほどですね。石川だけでなく、ネットを通して全国・全世界の人々にアピールできる環境を意識した作品作りも大切な時代なのですね〜。
しかし悩んだ甲斐もあって、松本さんの作品は高い評価を受けていました!
他にも震災で大きく崩れた珠洲の観光スポット「見附島(軍艦島)」の今の姿も。実は2017年の「うみぽすGP」で審査員特別賞に輝いたKistの先輩の作品もありました。さて今の姿は、どう表現するのが良いのか・・・。超難題ですね。
その他は、定番の千里浜なぎさドライブウェイの写真も用意しましたが、「速度制限の標識」がある砂浜に着目して欲しいというのが撮影者の意図でした。
全国唯一「制限速度のある砂浜」を表現して欲しい──という思いです。
イベント名 | うみぽすワークショップ@金沢科学技術大学校Kist |
参加人数 | 21人 |
日程 | 2025年10月3日(金) |
場所 | 金沢科学技術大学校 |