幕末から明治時代にかけて、北前船の寄港地として繁栄した加賀市橋立町。4月28日(金)に加賀市を含む7つの自治体が「北前船寄港地・船主集落」として、文化庁の日本遺産に認定されました。毎年ゴールデンウイークに開かれている「北前船の里まつり」で、地元ガイドの方に日本遺産に認定された街並みを案内してもらいました。
4月28日(金)に「北前船寄港地・船主集落」として文化庁の日本遺産に認定された加賀市橋立町。橋立の町を歩けば、当時の繁栄をうかがい知ることができます。川口紗緒里リポーターが、加賀橋立まちなみ保存会の小餅谷幸博さんに、北前船の町・橋立を案内してもらいました。福井の足羽山で採掘され、北前船で運ばれた笏谷石(しゃくだにいし)が屋敷の基礎などに現存しているほか、鮮やかな赤瓦や舟板塀などが橋立の船主集落の特徴です。日本海を航行した北前船の船底板を再利用した舟板塀には、フナクイムシの虫食い跡が見られます。
橋立屈指の大船主だった西出孫左衛門の豪邸跡地も訪れることができます。西出孫左衛門は北前船が廃れると北海道に渡り、北洋漁業の礎を築いた大人物です。北海道の観光名所・小樽運河にある伝統的建造物の旧小樽倉庫は、実は西出孫左衛門の倉庫でした。さらに、あの函館山も西出家が所有していたと伝えられています。加賀橋立まちなみ保存会の宮本昭夫会長は「北前の歴史や心意気を子供たちに伝えていきたい」と話していました。
日本遺産に認定された加賀市橋立「北前船寄港地・船主集落」は5月20日(土)放送。