レポート
2019.08.31

先進的な海洋教育を実践する能登町の研修会です

こども達への海洋教育を実践する能登町で、教育者を対象とした海洋教育研修会が開かれました。

小木小学校の“里海科”を先生が体験します

  1. 能登町松波地区・九里川尻の海
  2. 能登町立小木小の川崎祥二教諭
  3. 実際に海洋ごみを回収する体験

全国で唯一、文部科学省特例校として海洋教育“里海科”を実践する能登町・小木小学校が、8月28日(水)に能登町4ヶ所で教育関係者に対する海洋教育研修会を開催しました。先進的な海洋教育を町に“拡散”する目的です。松波地区の能登少年自然の家では、海洋ごみを考えるフィールドワークを川崎祥二教諭が説明し、能登町の他の小学校教師達が体験しました。

海洋ごみを回収・分類して、その問題点を考えます

  1. ペットボトルや空き缶が漂着…
  2. 収集した海洋ごみを分類します
  3. 里海研主任研究員・木下靖子さん

小木小学校では集めた海洋ごみをペットボトル、空き缶、ビン、その他のプラスチックなどに分類して、こども達が気付いたことをワークシートにまとめます。そして海洋ごみを減らすためにどんな行動が必要なのかを考えるのです。海洋ごみの“里海科”授業は年間18時間。授業内容を肉付けしてサポートするのが能登里海教育研究所で、海の問題を考える視点を木下靖子主任研究員が先生達に提示しました。

小木小の授業内容と目的を共有しました

  1. 「能登少年自然の家」で研修会
  2. 小木小3年生の海ごみ授業です
  3. 小木小・梅木あゆみ教諭の報告

フィールドワークの後は小木小3・4年生の里海科カリキュラムを説明。スクリーンに映されているのは3年生の授業で使用した海洋ごみ問題を考える教材。4年生はイカの町・小木を学ぶ授業で、梅木あゆみ教諭が、こども達が意外に地元の漁業を知らなかったこと、学ぶことで学習意欲が高まった事などを報告しました。

各小学校で出来る海洋教育を考えてみる

  1. 柳田小教諭が考えた海洋教育
  2. 他の小学校のアイディアも参考
  3. 充実した海洋教育の内容を議論

研修会の最後には各小学校教師が、地元の特徴を生かした海洋教育カリキュラムを考えました。海に接していない柳田小学校は町野川の環境調査を軸にした授業、宇出津小学校は定置網などの漁業を学ぶ授業を立案するなど、地域に適応する学びを考えたのでした。
小木小学校の“里海科”は5年目に入っています。ふるさとの海を学ぶ活動は、こども達の好奇心を刺激して学びの意欲をかき立て、他の科目の成績も上昇する傾向があるそうです。海の知識と問題意識を育んだこども達が将来、危機に瀕する海洋環境を救うアイディアを考えてくれることを望みます。

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イベント詳細

イベント名海洋教育研修会
参加人数約80人
日程2019年8月28日(水)
場所能登町/石川県立能登少年自然の家、のと海洋ふれあいセンター、金沢大学臨海実験所、松波中学校
主催能登町立小木小学校
協力能登里海教育研究所
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