レポート
2023.08.08

北前船と石川の海を学ぼう! #1

8月1日(火)〜3日(木)の2泊3日で実施したイベント「北前船と石川の海を学ぼう!」。
小学5・6年生児童22人が北前船の里として著名な加賀市橋立町を皮切りに、白山市美川、金沢市大野町、志賀町富来・福浦港、七尾市・一本杉通りなどをたずねたイベントのレポート全5本です。

加賀橋立で北前船を学ぶフィールドワーク

  1. 加賀橋立のフィールドワーク
  2. 加賀市学芸員・神尾千絵さん
  3. 笏谷石も北前船の重要な積み荷

最初のフィールドワークは多数の北前船の豪商を輩出し“日本一の富豪村”と称された加賀市橋立町。ここは「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜」として文化庁の日本遺産に認定されています。加賀市の学芸員・神尾千絵さんが町に遺る様々な屋敷や文化遺産を案内しました。例えば屋敷の壁に使われている笏谷石(しゃくだにいし)は、福井県の足羽山から切り出され北前船で運ばれた石で、船を安定させる役割も担っていたそうです。

「北前船の里資料館」は史料の宝庫

  1. 加賀橋立「北前船の里資料館」
  2. 北前船主たちが奉納した絵馬
  3. 船箪笥の役割や仕組みを学ぶ

北前船の里資料館には、船主・酒谷長兵衛の屋敷跡に様々な文化財が収められています。偉大な船主たちが航海の安全を願って奉納した数多くの船絵馬を見ているだけでもタイムスリップしたような気分に…。館内には貴重な船箪笥もたくさん展示されていて、堅牢ながら海に浮くという船箪笥の構造と役割を学びました。

加賀橋立と北海道の関係をオンラインで学ぶ

  1. オンライン講師は菅原慶郎さん
  2. 加賀橋立と北海道の深〜い関係
  3. 小樽市博物館は営業倉庫だった!

子ども達は橋立地区会館に移動し、今度は加賀市と北海道の深い関係をオンラインで学びます。講師は東京理科大・教養教育研究院の菅原慶郎さん。北海道の観光スポット・小樽運河街に立ち並ぶ石造り建物は、実は加賀や越前の北前船主が築いた営業倉庫。そのシンボルと言える小樽市総合博物館は加賀橋立の大船主・西出孫左衛門と西谷庄八の倉庫でした。特に西出家の財力は凄まじく、北海道に移住して北洋漁業の基礎を築き、何と世界三大夜景と称される「函館山」を個人で所有していたのです。こども達は、加賀市と北海道の深い関係に驚いていました。

昼食は北前船主の献立を再現

  1. 橋立漁港の向かい 割鮮しんとく
  2. 豪華な昼食は特別メニューです
  3. 初めて食べる料理ばかりでした

ちょっと難しい内容の北前船講座を終えたこども達。昼からは「食」を通して、北前船が運んだ食材や料理の技術を実感します。昼食場所はマルヤ水産2階の割鮮しんとくです。

北海道から運ばれた食材や保存技術

  1. 北前船主の献立を一部再現した
  2. 美味しい海の幸が色んな料理に
  3. 究極の珍味・ふぐの卵巣の糠漬け

昼食はイベントのために用意した特別メニュー。加賀市は2019年に北前船主の文献から昔の献立を再現したのですが、その豪華メニューが食卓に並びました。ハマグリの吸い物や昆布締めの刺身、昆布とスルメイカの松前漬け、甘エビの煮物…。海の幸がいっぱいです。
そして今回は石川が誇る究極の珍味を用意。猛毒を持つフグの卵巣を使ったふぐの子ぬか漬けです。
続いての訪問は、その名産地・白山市美川です。

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イベント詳細

イベント名北前船と石川の海を学ぼう!〜海と日本プロジェクト
参加人数小学5・6年生22人
日程2023年8月1日(火)〜8月3日(木)
場所加賀市橋立町
主催海と日本プロジェクト in 石川県実行委員会
協力加賀市文化振興課、東京理科大学・教養教員研究院、割鮮度しんとく(マルヤ水産)
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