奥能登国際芸術祭2023レポートVol.5。鉢ヶ崎から能登半島最先端の狼煙町までの作品群です。
抜群の透明度を誇る鉢ヶ崎海岸。夏場は海水浴場として賑わう海辺に巨大なアートが存在しています。台湾の4名からなるラグジュアリー・ロジコの作品「家のささやき」です。5月の震災を受けてプランを変更して完成に漕ぎ着けた作品は、シンメトリーな骨組みに珠洲名産の黒瓦がビッシリと据えられています。
鉢ヶ崎から禄剛崎に向けて三崎町の海沿いを走るとあるのが、旧粟津保育所。園庭には保育所らしいジャングルジムやすべり台に融合するように、カラフルなオブシェが配置されています。杉山一孝さんの作品「おもちゃ」は、閉所となった寂しさを吹き飛ばすような、楽しい空間に変貌しています。室内の教室にも色とりどりのセラミックの積み木が置かれていますが、子ども達が自由に遊んで良いそうです。
この旧粟津保育所には芸術祭2020+の常設作品、カールステン・ニコライの「Automono」もあります。
能登半島最先端の狼煙町。日本海を一望する絶景の岬には白亜の禄剛埼灯台が佇んでいます。その灯台に見守られる狼煙漁港に小野龍一さんの作品「アイオロスの広場」があります。能登町真脇の縄文遺跡を思わせる木柱が円形に据えられ、その1本1本から古びたピアノに向かってワイヤーが張られています。ピアノを弾くのも自由、作品の周りで会話が生まれそうです。
正院町から三崎町小泊・粟津にかけては奥能登国際芸術祭2020+で製作された常設のアート作品が点在し、いずれも見応えがあります。
①大岩オスカール「植木鉢」
②山本基「記憶への回廊」
③カールステン・ニコライ「Automono」
イベント名 | 奥能登国際芸術祭2023 |
日程 | 2023年9月23日(土)〜11月12日(日) |
場所 | 珠洲市全域 |
主催 | 奥能登国際芸術祭実行委員会 |