北前船の寄港地として栄えた石川県小松市安宅・京都府宮津市・兵庫県新温泉町の小学5年生が、首都圏のこども達と共に海を学ぶ「海でつながる こどもサミット」が、10月19日(土)に横浜市中央卸売市場で開催されました。
小松市安宅の北前船寄港地・船主集落は2018年5月、文化庁の日本遺産に認定されました。安宅小学校5年生は8月下旬、安宅の今昔を学ぶフィールドワーク「海の学校 in 小松市安宅」を行い、ふるさとの礎を築いた北前船を学びました。この取り組みは北前船ゆかりの16道府県45市町で行われましたが、深い学びが評価された安宅小の2人が「海でつながる こどもサミット」に招待されたのです。
横浜市中央卸売市場は、月2回の一般開放日。こども達は黒山の人だかりとなった沖縄産の本マグロ解体ショーに参加。プロが鮮やかな手並みでマグロをさばくと、大きな拍手と喚声が。安宅小の児童も長〜い包丁でマグロを切る体験もしました。続いてマダイやヒラメなどが保管される活魚水槽も見学。2人とも市場見学は初めてで、好奇心に目を輝かせていました。
北前船貿易で広まった海産物は、今も日本の食文化を担います。弁当の代表的なおかず塩鮭は保存食ですが、塩漬けにすることで旨味が増すのです。そして和食のベースとなる出汁に欠かせないのが昆布。市場の乾物屋さんは、北海道産の利尻や日高、羅臼など昆布の種類や特徴、収穫時期をこども達に楽しく教えてくれました。
市場探検を終えたこども達は、市場の役割や流通の仕組みを学ぶ“海の授業”にのぞみました。
漁師→漁港→市場→卸売業者→仲卸業者→小売店→消費者。
いろんな人達が携わって美味しい海の幸が食卓に届けられるのです。
北前船がもたらした伝統食材の一つがおぼろ昆布。全国最大の産地である福井県敦賀市の熟練職人が、こども達に昆布すきを伝授し、全員が昆布すきに挑戦!! おぼろ昆布は、おにぎりやお吸い物の具材として重宝しますね。
イベント名 | 海でつながる こどもサミット |
日程 | 2019年10月19日(土) |
場所 | 横浜市中央卸売市場 本場 |
主催 | 一般社団法人 北前船交流拡大機構 |