海を学ぶイベントには小学5・6年生20人が参加
メイン会場は石川テレビの本社
能登町小木小学校はリモートで
加賀市の学芸員・武藤真由さん
今年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた奥能登の海の学びが出来なくなりました。そこで開催したのが石川テレビのスタジオをベースにしたオンラインイベント。金沢市からは金石町小学校と大野町小学校から各5人、小松市から安宅小学校の2人がスタジオに。能登町からは小木小学校の8人がオンライン参加となりました。
午前中のテーマは、幕末から明治にかけて海を駆けた北前船。講師は加賀市の北前船の里資料館を担当する学芸員・武藤真由さんで、北前船の歴史についての基本的な解説を行いました。
金石町小、小松市安宅小が研究結果を発表
金石町小学校はふるさとを調査
安宅小は北前船と故郷の関係を
海と石川のつながりをメモメモ
続いて金石町小学校の5人が、ふるさとの歴史と今を調べた成果を発表。“海の百万石”との異名で知られる北前船の豪商・銭屋五兵衛についても触れました。
北前船貿易で繁栄した小松市安宅小学校6年の2人は、去年「海の学校」で学んだ安宅と北前船のつながりを発表してくれました。加賀から金沢にかけて、北前船貿易で活躍した船主たちが、今に根づく様々な産業や食文化をもたらしたのです。
七尾市・一本杉通りからの生中継も。昆布海産物處しら井と高澤ろうそく店が北前船ゆかりの店舗であることを、リポーターの的場絢香さんが伝えました。
北海道小樽市と石川の関係をオンラインで学ぶ
小樽市学芸員・管原慶郎さん
小樽市博物館は加賀船主が建造
石川と北海道の関係に興味津々
休憩を挟んでは、小樽市総合博物館の管原慶郎学芸員によるオンライン授業。情緒あふれる観光名所小樽運河街の石造り倉庫は、加賀の橋立・瀬越・塩屋の船主たちが築いたことなど、海を介した北海道と石川県の意外な関係を学びました。
金沢港のいろんな施設と役割を学ぶ
赤白キリンのようなクレーン
金沢海保次長・藤島充良さん
様々な灯台の種類・役割を解説
午後のテーマは港と灯台。金沢港クルーズターミナルとの中継を結びながら、金沢港の様々な港湾施設の役割を紹介。ゲストティーチャーは金沢海上保安部の藤島充良次長。灯台の設計を行っている日本随一の“灯台博士”で、ガントリークレーンの運転資格も有しているスゴい人です。安全な航海や入港する道標としての灯台の種類や特徴について、詳しく教えてくれました。
藤島次長は日本随一の“灯台博士”
志賀町・福浦港は天然の良港だ
さいはて・珠洲市の禄剛埼灯台
10月13日(火)北陸中日新聞掲載
石川県には特徴的な灯台や港があります。藤島さんによると、奥能登のさいはて観光スポットとなっている珠洲市狼煙の禄剛埼灯台は、初めて日本人が設計した灯台だそう。現存する日本最古の木造灯台がある志賀町福浦港は、深い入り江が波風から船を守る天然の良港だったことなど。最後には、全国各地の港や防波堤にあるデザイン灯台についても解説してくれました。
初めて耳にする情報も多く、参加した子ども達は目を輝かせて聞き入り、熱心にメモを取っていました。
この模様は10月13日(火)の北陸中日新聞・金沢版にも掲載されました!! WEB版でも見られます。
■Facebook ■Twitter